今朝、Facebookのある投稿が僕の目に飛び込んできた。衝撃的で、一瞬嘘だろ!って思ったけど、どうやら本当らしい。店内に貼られたお知らせ文の写真が投稿されていて、そこには「2020年11月20日をもちまして閉店させていただきます」と書いてあった。ただ、お店のSNS等で正式に発表されてはいないので、まだ信じられないというか、おおげさにできないなという気持ちもある。
僕が大学時代にお世話になっていた喫茶店が11月20日をもって閉店する。僕が今、農園スタンドや喫茶すみへいという、夜の街中で珈琲をふるまうという活動をしているのは間違いなく、この喫茶店のおかげだ。原点と言っても過言ではない。
少し酔った自分を珈琲を飲みながら、ホッと一息、落ち着かせる場所。
たばこの煙や少しきつめの香水、淹れたての珈琲のいい香り。カオスだ。
ジャズが流れる店内は、繁華街の喧騒を自動ドアが遮る。ジャズが流れる店内は軽やかで、テーブルごとで色んな会話が広がる。酔っぱらったおじちゃんがホットミルクを飲んで、お店を出ていった。家路についたの、夜の街に消えていったのかわからない。レジ横で様々な人間模様を見るのは楽しかったし、その光景が僕の中での夜の街だった。
大学を卒業する直前まで、約2年4か月そこでアルバイトをさせてもらった。
はじめは「カフェで働いてるスタッフってかっこいいよな」という、ものすごく不純な動機ではあったが、ここで学んだことや経験したことはかけがいのないものだ。珈琲のこともそうだし、喫茶店でよく目にするドリンクや軽食の作り方、立ち方…色々。たくさんのことを教えてもらったお店なんだ。
そんなお店が、あと2週間ほどで閉店する。残念だ。
そういえば、以前行ったのはいつだったろうかと遡ると、2018年11月2日だった。その時のツイートがあった。まるまる2年行ってなかったんだな。大学を卒業して、結婚式やら、教授への挨拶やらで鹿児島には年に一回は返っていただが、だんだんと帰る頻度も減っていた。今年のGWに鹿児島に行く予定だったがコロナで断念。
なんで閉店になったのか、はっきりとしたことはわからない。新型コロナウイルスが原因なんだろうなというのは想像がつく。繁華街である鹿児島・天文館に足を運ぶ方が減って経営が難しくなったのかな。
悲しい。残念だ。もっと顔を出しておけばよかった。コロナのせいだ…など、色々と考えてしまうけど、それは全て『時すでに遅し』『あとの祭り』だ。気づいたころにはもうない。助けることももうできないのだ。
何度も気づかされる。好きだったお店が経営難を理由に閉店する、好きだったアーティストがアーティスト活動が続けられるになくなく引退する、とかそういう類の情報は今までもあった。それを聞くたびに、あぁもっと行っておけば、ライブ無理してでも行っておけばよかったな。CD買っておけば。珈琲飲みに行っておけば…と。
何度も書くが、気づいたころには遅いのだ。そうなる前に、行動しておく必要がある。
※今回のお店の閉店理由ははっきりしていないので、「何度も気づかされる~」の文章は”そういう類のもの”として捉えてほしい
思い出のお店、好きなアーティスト、好きなブランド、好きな会社…なんでもいい。なくなったら困るもの、自分の大好きなものあるんだったら、応援しよう!
今回はいいかな。今回は自分が応援しなくても大丈夫でしょ、なんてことを考えず、コーヒー一杯でも飲みに行っておこう。行ける時に行っておこう。お金を落とすことが応援につながるなら、たくさん買おう。自分の生活が苦しくなるようなら、友達に紹介してみよう、「あそこのお店すごく落ち着くよ。今度行ってみて」とか。
「助けて!」という時には可能な限り手を差し伸べよう。
ただ、「助けて!」の段階はすでに厳しい状況になってからだ。その前に、普段から、お互い気を使わない程度の状況で、応戦しておこう。
今朝見た投稿に、「悲しい」「残念だ」「コロナめ!!!」とコメントがあった。僕もそう思っちゃってるから言えた義理はないが、なんか違う気がするんだよな。他人にどうしろ、こうしろなんてことは言える立場ではないし、これは自分の捉え方の問題だから、そのコメントを否定するつもりはない。ただ、何度もそういうことを経験しているのに、またそんなことを気づかされてる自分がすごく悔しい。
ずっと同じ、ずっと続くなんてことはない。形あるものはいずれなくなる。応援してたってなくなるもんはなくなるんだけど、「え!そうだったの!行っておけば、買っておけばよかった」と言わないようにしたい。やれることはやっておきたいのよ。
これ書きながら、自分の心の整理をしてました。なくなることがとても残念で、嘘だと言ってくれと思ってる。だけど、まず言わないといけないことはがあるよな。
「お疲れさまでした。あなたのおかげで今の僕があります。今までありがとうございました」
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